2008/12/25

自虐の詩


阿部寛と中谷美紀が主演の『自虐の詩』という映画を観たのですが、とても良かったです。

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ヤクザの息子でバイク皮ジャングラサン長髪の、マトリックスみたいなカッコした若いころの阿部ちゃんも、指詰めて更生したさわやか阿部ちゃんも、ヤクザな生き方しかしてこなかったのでまともな生活での表現をロクに知らなくて、ちゃぶ台返しでしか感情表現できない(注:ハードボイルドな人のことはこう解釈してあげるのがの人生コツってものかもな、というふうにこの頃よく思います。この流れで『兄弟』みたいな曲をもいっかいつくりたいな。)ダメ男の阿部ちゃんも、観終わった後にはみんな好きになっちゃいますね。

中谷美紀も、片親の父親が銀行強盗で捕まって、田舎から出てシャブ中の売春婦になって、マトリックスな阿部ちゃんに見染められて、だけどそんな阿部ちゃんを虐げて、幻覚見て大ケガして(潜在的な自殺だと思うけど。)厚生施設に入って、施設を出たところで待っていた指詰めて更生したさわやか阿部ちゃんと大阪で暮らして、ダメ男になった阿部ちゃんに尽くすばかりの不幸な女になって、だけど妊娠して歩道橋から落ちてなんとか生きて阿部ちゃんの子供産んで、という、すべてのパートでいい表情ができていて、ほんとに凄い女優さんだなぁ。嫌われ松子のときよりも演技が洗練されてますね。これは監督の手腕なのかな。

中谷美紀の学生時代の話も素晴らしいです。これとつながる最後のアジャコングも、あああああ、ほんっとにいいわぁ、これ。「〜さん」付けの友情というか、なんともうまく言えません。

とどのつまり人間の幸せってのはなんなのか、をきっちりと描いている映画なのですが、そんなときに飯島愛さんが亡くなりまして、スターダムとか、ハイエナみたいにいたりいなくなったりする人の群れとか、それに伴う孤独とか、献身と淫乱の混乱とか、それを利用する悪人とか、いろんなことが頭をよぎりました。頭の回転が早くてサービス精神もある人って、ふっと死んじゃうんですよね。

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